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葉月(2020年08月)


梅雨が明け、いよいよ夏本番です。
いつもならおいしそうなパフェやかき氷を求めて遠出するなど
楽しい計画を立てるところですが、今年は新型コロナウイルス
感染症の影響でいつもと違った夏になりそうです。

 気温の上昇にともない心配されるのが熱中症です。
マスクの着用により体温調節がしづらくなり、
熱中症のリスクが高まるおそれがあるので、
今年は例年以上に注意が必要です。
マスク着用時は激しい運動を避ける、のどが乾いていなくても
水分を摂るなど体調管理に気をつけ、また屋外で人と十分に
離れている時はマスクをはずして過ごしましょう。

熱中症の危険度を判断する「暑さ指数」も役立ちます。
暑さ指数とは、熱中症の原因となる気温・湿度・輻射(放射)熱
・気流を総合的に考慮した数値で、28度を超えると熱中症患者の
発生率が急増することが知られています。
環境省の熱中症予防情報サイトで見ることができるので、
熱中症対策のひとつとして、こまめにチェックしてみてはいかがでしょうか。


令和2年文月(2020年07月)

 薬剤師が主人公の連続ドラマ「アンサングシンデレラ」が
いよいよ7月から始まります。原作マンガは薬剤師あるあるが
満載で大変おもしろく、放送を楽しみにしています。

 実は私は志望大学を決めるまで薬剤師という職業を
知りませんでした。もちろんそれまでに病院や薬局に
行くことはありましたが、薬をくれる人のことを
「病院、薬局の人」とひとくくりに見ていた気がします。

また、薬剤師が病院や薬局、企業だけでなく
行政、学校などさまざまな場所で働いていること、
スポーツファーマシストや生薬認定薬剤師など、
より専門的な資格があることは薬剤師になってから知りました。

 たくさんの調剤薬局やドラッグストアが建ち、
また病院薬剤師も病棟に出るようになった今、
薬剤師の仕事の一端に触れる機会が増えたためか、
患者さんや知人から「身内が薬剤師になりたいらしい」と
言われることもあり嬉しくなります。
このドラマをきっかけに薬剤師について
もっと知っていただけたら良いなと思います。


水無月(2020年06月)

 庭のジューンベリーがたわわに実って収穫の時期を迎えています。
とはいえ手の届く範囲はほんのわずかで、
赤紫色の実を眺めて楽しみつつ、
ほとんどは鳥へのおすそわけになっています。

 ジューンベリーは実が6月に収穫できることからJ
une(=6月)+berryと名付けられたそうですが、
薬の名前にも由来のあるものが多くあります。

 例えば解熱鎮痛剤のカロナールは「熱や痛みがとれて軽く楽になる」、
アレルギー薬のアレロックは「アレルギー症状をブロックする」、
また催眠鎮静剤のルネスタは「Luna(=月)+ Star(=星)」となんだかロマンチックです。

 医薬品名の後についているLAやD、ODといったアルファベットにも意味があり、
LAは「Long Acting」で持続型、
DやODは「Disintegrating(=崩壊)」「Orally Disintegrating」で
口腔内崩壊錠を表します。

 ジェネリック医薬品の普及で成分名がそのまま商品名になったものも多くなりましたが、
お手元の薬の名前の由来を想像してみるのも面白いかもしれません。


令和2年 皐月 (2020年5月)(2020年05月)

このところの不摂生がたたって肌荒れが続いているため
市販のビタミン剤を飲むことにしました。
市販薬を買うのは随分と久しぶりで、
外箱や添付文書の丁寧な説明文を新鮮に感じ、
隅々まで読み込んだのでした。

 薬を保管するとき、外箱や説明書は邪魔だと思うかもしれませんが、
飲み方や副作用など大切な情報が書かれているので
薬を使い終わるまで一緒にしまっておきましょう。
また薬を他の容器に移し替えたり、殺虫剤や食品と同じ場所に
保管するのは誤用の原因になるので避けて下さい。
保管している薬は定期的にチェックして、
使用期限が過ぎたものや不要なものは処分しましょう。
なお、病院や調剤薬局でもらう薬はその時の症状や体調に合わせて
処方されたものなので、特に医師の指示がない場合は
処方された日数が使用期限となります。

 外出自粛により自宅で過ごす時間が増え、
普段できないところの掃除や整理整頓をする人が増えているそうです。
この機会に薬の整理にも取り掛かってみてはいかがでしょうか。


★彡 令和2年卯月 号外(2020年04月)

 巷には新型コロナウイルスにまつわる様々な情報が氾濫しています。
ガーゼマスクを作るために、本来は必要でないはずの
「滅菌」ガーゼが品薄になったのは記憶に新しいところですが、
近頃、消毒液の周辺でも同じようなことが起こっている!

ということで、番外編での情報発信です。

 手に入りにくい消毒用アルコールのかわりに高濃度の
無水エタノールを薄めて使うため、として精製水を買い求める人が増え、
本当に必要な人に届かない事態になっています。
エタノールは消毒効果が高く、また日本の水道水は清潔に管理されているため、
精製水を買わずとも、水道水で薄めれば十分に効果を発揮します。
日持ちに関しても精製水と水道水では差はありません。
ただ、ご家庭での管理には差があるため、使う時に使う量だけ、
その都度薄めるのがよいそうです。
また、市販のプラスチック容器にはアルコールの使用に適さないものもあり、
樹脂が溶けたり亀裂が入ることがあるので注意が必要です。

 先行きの見えない不安から、見聞きした情報全てに飛びつきそうになりますが、
そんな時こそ立ち止まりましょう。


令和2年卯月(2020年04月)

 新型コロナウイルスが猛威をふるいはじめて約2ヶ月が経ちました。
日々ニュースで流れる国内外の状況をみるにつけ、
何気なく過ごしている日常が決して当たり前ではない事を思い知らされます。

 目に入るすべての人がマスクを着用していることも珍しくない今日この頃、
改めて正しいマスクの着け方はずし方を復習してみましょう。
まずはマスクをつける前に手洗いをしましょう。
鼻部分を鼻筋にフィットさせ、口・鼻がしっかりと覆われ、
頬などに隙間がないように装着して下さい。
マスクを着用しても鼻が覆われていないと
マスクの効果が半減してしまいます。
また、マスクを交換する時には、マスク表面にウイルスが付着している
可能性を考えて、ゴムバンドのみを触ってはずし、マスク表面には
触らないように注意しましょう。
使い終わったマスクはビニール袋に入れて口を閉じて廃棄し、
その後、再度、手洗いをして下さい。使用中のマスクをあごに
かけている方を見かけますが、あごの部分にウイルスが付着していると、
それがマスクの内側についてしまう可能性があるので禁物です。

 マスクをすればウイルスが完全に防げるとは限りませんし、
予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内や
乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、
屋外などでは相当混み合っていない限り、あまり効果は認められていません。

 ウイルスの感染を予防するために最も有効な方法は手洗いです。
引き続き、帰宅時や食前などにはこまめに手を洗いましょう。



弥生(2020年03月)

 我が家は今、空前の黒米ブームにわいています。
 いただきものの黒米をいつものお米に混ぜて炊いてみたところ、
最初こそ鮮やかな赤紫色の仕上がりに驚きましたが、
プチプチもちもちとした食感がやみつきになり、今では
黒米の入っていないご飯を物足りなく感じる程です。

 ところで普段何気なく食べているお米が生薬としても用
いられていることをご存知でしょうか。うるち米の玄米は粳米(コウベイ)といい、
滋養強壮や胃腸を整える働きがあるとされ、白虎湯(びゃっことう)や
麦門冬湯(ばくもんどうとう)に配合されています。

 古代米の一種とされる黒米の歴史は古く、かの楊貴妃も食したとか。
お米の歴史に思いを馳せながら、毎日の食事を楽しみたいと思います。

*新型コロナウイルス感染症予防のために、こまめに手洗いうがいを行い、
人ごみの多い場所はなるべく避けて、必要以外の外出も控えるように心がけましょう。


令和2年 如月(2020年02月)

 お漬物屋さんで菜の花漬をみつけ、
あざやかな緑色に一足早い春を感じて買い求めました。
塩気と苦味がよい塩梅で、お箸がどんどんすすみます。

 高血圧の予防のためには、糖尿病などの疾患を持っている人はもちろん、
血圧が正常な人も1日に摂取する食塩の量を6g未満にする必要がありますが、
日本人の食塩摂取量は1日あたり平均9.9g、つまり気を付けずに食事をすれば
ほとんどの人は塩分の摂りすぎになってしまうといえます。

 塩分を減らすのは物足りないと感じるかもしれませんが、
お味噌汁や麺類の汁は飲まない、ちくわやハムなどの加工食品を減らす、
だしや酢の味を生かすなどの工夫で無理なく減塩することができます。
野菜や海藻をたっぷり摂ったり運動も効果的ですが、
こちらは主治医のいる方は先生と相談のうえ行って下さい。

 減塩するにはまず自分がどれだけ食塩を摂取しているかを知ることも大切です。
インターネット上に様々なチェックシートがありますし、病院や薬局で配布している場合もあります。
ちなみに私の場合、菜の花漬けを食べるなら他で減塩が必要のようです。
実は菜の花漬け以外にも色々とお漬物を買い込んだのですが、ほどほどにしたいと思います。


令和2年 睦月(2020年01月)


あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いします

 年末から年始にかけて、お正月ならではのご馳走を
召し上がった方も多いのではないでしょうか。
カニやエビ、牡蠣、フグなどのご馳走を食べる時にいつも思うのは、
グロテスクで時に毒もあるこれらを誰がはじめに食べようと思ったのだろう、
という事です。殻と身、または身と内臓のどちらを食べるか、
というところから始めなければならなかった昔の人々は、
その過程で体調を崩したり命を落とす事もあったでしょう。
薬のはじまりも同様で、太古の昔から、
人々は身の回りの木や草花、虫、鉱物、動物の一部などについて、
どんなものがどんな病気に効くのか身をもって試しながら発見してきました。

 たくさんの人達の知恵とチャレンジのおかげで美味しい物が食べられ、
安心して薬を使える幸せに感謝しつつ、今年も頑張りたいと思います。